結論から言うと、正解は物件によって違います。
ただし、判断の軸を間違えると「解体費で手取りが減る」「売却が長期化する」など、損につながることがあります。
この記事では、古家付き土地の売却で損しないための判断基準を、費用・期間・買主心理の観点から整理します。
1. 古家付き土地の売り方は2つしかない
古家付き土地の売却は、基本的に次のどちらかです。
1)更地渡し(売主が解体して引き渡す)
2)現況渡し(古家付きのまま引き渡す)
この2択の違いは、「売主が解体費を負担するかどうか」だけでなく、売却期間やトラブルリスクにも影響します。
2. 更地にするメリット・デメリット
更地にするメリット
• 建築イメージが湧きやすく、検討が進みやすい
• 住宅用地として買主が付きやすい(購入層が広がる)
• 解体後の状態が明確で、契約後の揉め事が減りやすい
更地にするデメリット
• 解体費が先に出る(数十万〜数百万円規模になりやすい)
• 解体後に固定資産税が上がる場合がある
• すぐ売れないと「費用だけ先に出て」資金負担が増える
つまり、更地は「売れやすさ」を取る代わりに、売主側の先出しコストが増えます。
3. 現況渡しのメリット・デメリット
現況渡しのメリット
• 解体費を先にかけずに売り出せる
• 売却までの資金負担が軽い
• 価格交渉が入っても“総額”で調整しやすい
現況渡しのデメリット
• 買主が解体費を見込むため、価格が下がりやすい
• 建物の状態が悪いと検討が止まりやすい
• 契約内容(責任範囲)を整理しないとトラブルになりやすい
現況渡しは「資金負担を抑えて売る」方法ですが、その分、条件整理が重要になります。
4. 判断基準はこの5つでOK
迷ったら、次の5つで判断するとブレません。
① 立地と需要(買主層が厚いか)
需要が強い立地なら、現況渡しでも買主が付きやすいことがあります。
逆に需要が薄い立地は、更地の方が検討が進むことが多いです。
② 解体費の回収可能性(価格に乗るか)
更地にしたことで売却価格が上がっても、
解体費以上に上がらなければ手取りは増えません。
ポイントは「売却価格」ではなく「手取り」です。
③ 測量・境界の状況(追加費用が出るか)
土地は、解体よりも測量・境界確定で費用が増えるケースがあります。
境界が曖昧な場合は、売り方に関係なく早めに確認した方が安全です。
④ 売却期限(いつまでに売りたいか)
期限がある場合、更地解体の工期や手続きで時間を使うと危険です。
現況渡し+価格設計で早期成約を狙う方が合うケースもあります。
⑤ 建物の状態(買主の不安が大きいか)
雨漏り、傾き、シロアリなどが疑われる状態だと、現況渡しは説明と条件整理が必須です。
買主の不安を潰せないと、内覧後に止まりやすくなります。
5. よくある失敗例
古家付き土地で多い失敗はこの3つです。
• 解体したのに売却が伸びず、固定資産税や維持費が増えた
• 現況渡しで売ったが、契約不適合や残置物で揉めた
• 境界が不明で買主が融資に進めず、話が流れた
売却は「出す前の準備」で結果が変わります。
6. 売却で損しないための進め方
おすすめは、最初にこの順番で整理することです。
1)仲介で売る場合の想定価格(更地/現況の両方)
2)解体費・測量費など追加費用の見込み
3)買取ならいくらか(期限があるなら特に重要)
4)費用込みの手取り比較
これをやるだけで、「解体すべきか迷う」がほぼ解消します。
更地にするか、現況で売るか。判断は「あなたの物件条件」で変わります。