閉店する店の家賃はいつまで払う?解約予告期間と居抜き売却で損しないための注意点|名古屋

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2026年11月06日

閉店する店の家賃はいつまで払う?解約予告期間と居抜き売却で損しないための注意点|名古屋

閉店する店の家賃はいつまで払う?解約予告と居抜き売却の落とし穴

名古屋の飲食店閉店・店舗退去・居抜き売却

「今月で店を閉めるのに、あと6ヶ月も家賃を払わないといけないの?」

飲食店や店舗の閉店を決めたとき、見落とされやすいのが営業を終了する日と、賃貸借契約が終了する日は別という点です。お店を閉めて設備を片付けても、契約に基づく賃料負担が続く場合があります。

一方、次のテナントが居抜きで入居することについて貸主と合意できれば、退去時期や費用負担を調整できる可能性もあります。

この記事では、名古屋市を中心に店舗売却・造作譲渡を扱う株式会社サンコー不動産が、解約予告期間、賃料負担の終了時期、次の借主への引継ぎで注意したいポイントを解説します。

先に結論|家賃が止まる日は「閉店日」ではない
  • 閉店・営業終了だけでは、通常、賃貸借契約は終了しません。
  • 賃料の終了時期は契約内容・適法な解約手続き・貸主との合意で決まります。
  • 居抜き売却の買主が見つかっても、売主の賃料負担が自動的になくなるわけではありません。
  • 貸主が早期解約や次の借主への切替えに同意すれば、負担軽減につながる可能性があります。
  • 解約通知を出す前に、居抜き売却の可能性を確認することも重要です。

1.店舗を閉店したら家賃はいつまで発生する?

店舗の営業を止めることと、物件の賃貸借契約を終えることは別の手続きです。例えば、3月末で閉店しても、賃貸借契約の終了日が6月末なら、原則として6月末までの賃料等が問題になります。鍵を先に返しただけで当然に賃料が止まるとも限りません。

確認したい日付は、次の4つです。

  • 閉店日:お客様向けの営業を終了する日
  • 解約通知日:貸主・管理会社に解約を申し入れる日
  • 賃貸借契約終了日:契約上の借主としての地位が終了する日
  • 明渡日:必要な撤去・原状回復を終え、物件を返還する日

この4つが一致するとは限りません。特に賃料の最終負担日と、原状回復・鍵返却の期限は、解約通知をする前に管理会社へ確認しましょう。

2.解約予告期間とは?3ヶ月・6ヶ月の違い

解約予告期間とは、借主が賃貸借契約を終了させたいとき、どれくらい前に申し入れる必要があるかを示す期間です。店舗では「3ヶ月前」「6ヶ月前」などの定めが見られますが、すべての物件で一律ではありません。

まず契約書の条項を読む

「賃借人は6ヶ月前までに書面で解約を申し入れる」などの条項がある場合、申入れが受理された日、解約日をいつとするか、予告期間に満たない場合の賃料相当額や違約金をどう扱うかを確認します。

なお、民法第617条は期間の定めのない建物賃貸借について、解約申入れから3ヶ月という期間を定めています。ただし、実際の店舗契約では契約期間や中途解約条項、借地借家法との関係もあるため、どの店舗も「法律上3ヶ月で必ず解約できる」とは判断できません。

参考:民法第617条・第618条(e-Gov法令検索)

確認項目チェックする内容見落としやすい点
解約予告何ヶ月前までに通知するか閉店日からではなく申入れ日から計算する場合がある
通知方法書面・指定書式・送付先電話だけでは手続きが完了しない場合がある
中途解約契約期間中の解約が認められるか定期借家では特に確認が必要
予告期間不足賃料相当額・違約金・即時解約条項早く退去しても一定額の負担が残る場合がある
明渡条件原状回復、看板撤去、鍵返却工事完了と契約終了のタイミングがずれる

3.家賃20万円の店舗で6ヶ月前予告なら?費用を比較

具体的な数字で考えてみましょう。以下は分かりやすくするための仮定例で、実際の請求額を示すものではありません。

仮定する店舗条件
  • 毎月の賃料・共益費等の合計:20万円(税込等の必要な負担を含む想定)
  • 借主の解約予告:6ヶ月前
  • 4月1日に解約通知を行い、9月30日に契約終了する想定
  • 営業は4月30日で終了
期間状況支払額のイメージ
4月営業最終月20万円
5〜9月閉店後の5ヶ月間20万円×5ヶ月=100万円
合計4〜9月の6ヶ月間120万円

この例では、閉店後に営業収入がなくても100万円の賃料等の負担が残る計算です。さらに原状回復工事、設備撤去、廃棄物処分などの費用が発生する可能性があります。

※上記は月額固定額で単純計算した例です。通知期間の数え方、日割精算、解約予告不足の取扱い、契約終了後の損害金、保証金の精算などによって実額は異なります。

4.解約通知を出したら、途中で家賃を止められない?

解約通知を出した後に「買主が見つかったので来月から家賃を止めたい」と希望しても、売主だけの判断では変更できません。既に成立している解約の条件を前倒しするには、原則として貸主との合意が必要です。

ただし、貸主にも空室期間の短縮や、新しいテナントを確保できるメリットがあります。そのため、居抜きで引き継ぐ買主が具体的に見つかった場合に、早期の解約や新しい契約開始日を協議できることがあります。

貸主と協議しておきたい事項

  • 旧契約の終了日をいつにするか
  • 旧借主の賃料・共益費はいつまで負担するか
  • 新借主の賃貸借契約はいつ開始するか
  • 残置する厨房設備や内装について誰が責任を負うか
  • 保証金・敷金、違約金、未払金をどう精算するか

口頭だけで終わらせず、変更合意書や解約確認書などで内容を明確にすることをおすすめします。

5.居抜き売却で家賃負担を減らせる仕組み

居抜き売却は、店舗内の内装や厨房設備などを次の出店者に譲渡する方法です。買主が早期に入居できる場合、貸主が旧テナントとの契約終了時期の調整に応じる可能性があります。

ただし、造作を売っただけでは賃貸借契約が自動的に移るわけではありません。必要となるのは、貸主が認める方法で次の借主へ店舗を引き継ぐことです。

引継ぎ方法① 旧契約終了+新規賃貸借契約

売主の賃貸借契約を終了させ、買主と貸主が新たな賃貸借契約を締結する方法です。新しい家賃、保証金、契約期間、業種制限などが設定される場合もあります。

引継ぎ方法② 貸主承諾による賃借権譲渡

既存の賃借権を買主へ譲渡する方法です。民法第612条により賃借権の譲渡は原則として貸主の承諾が必要です。旧借主の債務、敷金・保証金、原状回復の取扱いなども別途確認します。

落とし穴:「名義変更ができる」と言われても、旧借主の家賃がいつまで発生するかは必ず確認してください。「名義変更」「造作譲渡」「賃料負担の終了」は、それぞれ別の確認事項です。

6.次のテナントが決まれば旧借主の家賃は終わる?

答えは「自動的には終わらない」です。買主の申込み、入居審査承認、賃貸借契約締結、賃料発生日、実際の引渡しは異なる日になることがあります。

状況旧借主の賃料負担
買主から申込みが入った通常、これだけで終了しない
貸主の入居審査が通った通常、これだけで終了しない
買主と新規契約を締結した旧契約の終了日・別途合意を確認する
旧契約の早期終了について貸主と合意した合意した終了日・精算条件に従って判断する
賃借権譲渡が適法に成立した承継の効力発生日と旧借主の残る義務を確認する

新しい借主が早期入居する場合でも、賃料の日割計算をするのか、旧テナントが月末まで負担するのか、貸主が一定期間免除するのかは個別の合意次第です。

7.フリーレントがある場合は誰が家賃を負担する?

新しいテナントに「契約開始日から1ヶ月間は賃料無料」というフリーレント(FR)が付く場合があります。しかし、買主のフリーレントがあるからといって、売主の支払義務が当然に延びるわけでも、当然になくなるわけでもありません。

例えば新テナントの賃貸借契約が7月1日に始まり、賃料発生日が8月1日となる場合でも、旧借主の賃料終了日は、旧契約の解約や早期終了の合意に基づいて判断します。

貸主が買主に工事期間のフリーレントを認めるケースでは、契約開始日・実際の使用開始日・旧借主の明渡日・水道光熱費等の負担を分けて確認してください。

8.居抜き売却を急ぐと起こる4つのトラブル

① 買主が決まる前に解約期限が迫る

「居抜きで売れるはず」と考えて募集を始めるのが遅れると、貸主との調整や買主審査に必要な時間が足りなくなります。閉店予定日よりも早く売却相談を始めることが大切です。

② 買主は見つかったが、貸主が承諾しない

業態、賃料条件、信用審査などの理由で新規入居が認められない場合があります。造作代金だけを先に確定せず、賃貸借契約が成立しない場合の停止条件や返金の取扱いを契約書で整理します。

③ 居抜き売却後も原状回復費を請求される

売主・買主間で設備を引き継いでも、貸主が旧借主の原状回復義務を免除したことにはなりません。残す設備、撤去する設備、旧借主の責任を具体的に合意しておく必要があります。

④ 保証金がすぐに返ってくると思い込む

敷金・保証金の返還時期は契約や精算条件によります。原状回復費、未払金、保証金償却などを差し引いて返還されることもあり、次の出店資金などにすぐ使えるとは限りません。

9.普通借家と定期借家では中途解約の扱いが違う

普通建物賃貸借と定期建物賃貸借では、契約終了の仕組みが異なります。特に定期建物賃貸借の店舗では、契約期間の途中で借主が解約できる条項があるかを確認してください。

定期建物賃貸借には居住用の一定条件で認められる法定中途解約制度がありますが、通常の事業用店舗にそのまま適用される制度ではありません。中途解約条項がない場合、閉店したいだけでは契約期間中に一方的に終了できない可能性があります。

参考:国土交通省・定期建物賃貸借Q&A

10.閉店費用を抑えるための優先順位

解約予告期間の家賃が大きい場合、居抜き売却額だけを重視するのは得策とは限りません。家賃・原状回復・造作譲渡代金・手数料を合計した「撤退時の実質負担」で比較しましょう。

比較例(仮定・単純計算)
  • A案:造作を100万円で売却。ただし契約終了まで家賃等が120万円残り、撤去費30万円が必要 → 実質50万円の持ち出し
  • B案:造作を30万円で譲渡。貸主が早期解約に合意し、残る家賃等20万円、撤去費なし → 実質10万円の受取り

この条件なら、造作価格が低いB案の方が最終的な収支は有利です。

※比較用の架空例です。仲介・造作譲渡手数料、税金、保証金精算、違約金などは含みません。B案は貸主との早期解約・原状回復免除等が書面で合意できた場合に限ります。

11.解約通知を出す前に確認したい7つのこと

  1. 契約形態は普通借家か定期借家か
  2. 解約予告は何ヶ月前か、中途解約は可能か
  3. 通知書の提出先、方法、解約日の計算方法
  4. 原状回復の範囲と必要な工事期間
  5. 貸主が居抜き譲渡・新テナントの募集を認めるか
  6. 新規募集時の家賃・保証金・業種条件
  7. 早期解約時の賃料精算、違約金、敷金・保証金返還

解約通知は契約上重要な意思表示です。提出後に簡単に撤回できるとは限らないため、退去期限と居抜き売却の実現可能性を比較してから判断しましょう。

12.名古屋の店舗売却で実際に進める相談の流れ

STEP 1|賃貸借契約書と閉店予定日を確認

解約予告、賃料、保証金、原状回復条項を整理し、何もしない場合の最終的な費用を概算します。

STEP 2|貸主・管理会社に居抜き引継ぎの可能性を相談

新規契約と賃借権譲渡のどちらを想定するか、次の募集条件はどうなるか確認します。

STEP 3|造作査定・買主募集

厨房設備や内装の状態、譲渡対象外のリース品等を整理し、退去期限に合う出店希望者を探します。

STEP 4|入居審査と賃料負担の切替日を調整

貸主、売主、買主で旧契約終了日、新契約開始日、造作引渡日、費用負担をすり合わせます。

STEP 5|合意内容を書面に残して決済・引渡し

造作譲渡契約、賃貸借手続き、早期解約の合意、原状回復の取扱い、保証金精算を確認します。

名古屋市の栄・錦・金山・今池・大曽根などでも、物件の立地だけでなく、貸主の方針や次のテナントの業態・資金計画によって調整内容は異なります。

13.よくある質問(FAQ)

Q.飲食店を今月閉めたら、来月から家賃は払わなくてよいですか?
原則として閉店だけで賃貸借契約は終わりません。契約上の解約日や貸主との合意を確認してください。
Q.解約予告が6ヶ月でも、1ヶ月後に退去できますか?
物理的に退去できても、契約に基づく賃料相当額や違約金の負担が残る場合があります。貸主と早期解約を協議する方法もあります。
Q.次のテナントが決まれば、すぐに家賃が止まりますか?
自動的には止まりません。旧契約の終了日、賃借権譲渡の効力発生日、貸主との精算合意によって判断します。
Q.居抜き売却で原状回復費もなくなりますか?
貸主が認めた範囲では負担軽減できる可能性がありますが、買主への造作譲渡だけで原状回復義務が当然に消えるわけではありません。
Q.解約通知を出した後でも居抜き売却できますか?
可能性はあります。ただし、貸主承諾、買主の入居審査、契約、決済、引渡しを期限に間に合わせる必要があります。
Q.早期解約で残りの家賃を減らすことはできますか?
貸主が合意すれば調整できる場合があります。ただし、次の借主が見つかっただけで減額が確定するわけではありません。合意条件を書面で確認してください。

14.まとめ|閉店の決断と同時に「賃料の終わり方」を確認

店舗を閉店するとき、家賃の支払いが終わるのは必ずしも営業最終日ではありません。解約予告期間、契約終了日、原状回復の期限、貸主との合意を確認する必要があります。

居抜き売却によって次の借主が見つかれば、賃料負担や原状回復費を軽減できる可能性はあります。しかし、買主が見つかっただけでは旧借主の責任は自動的に終了しません。

まずは賃貸借契約書を確認し、残る家賃と撤去費用を試算したうえで、居抜き売却の可能性を早期に検討することをおすすめします。

閉店を決めたら、家賃が増える前にご相談ください

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。解約予告期間、賃料等の支払義務、原状回復、違約金、早期解約の可否は個々の契約や合意、法令により異なります。具体的な法律判断は必要に応じて弁護士等の専門家にご相談ください。

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